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辻田寛人
弁護士
 幅広く弁護士業務を行っており、中でも不動産業者様の顧問業務を多く取り扱っております。
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Q どのような場合に遺言能力が否定され、又は肯定されるのですか。

A 裁判例を外観すると次のとおりです。

東京地方裁判所平成5年8月25日判決 
遺言能力肯定
(判旨抜粋)
 (一) 太郎は明治三八年一月二八日生まれで、本件遺言当時(昭和五八年一二月五日)、七八才の高齢であり、昭和五八年四月二六日から同年七月九日まで、脳梗塞により大蔵省印刷局東京病院に入院していた。右の入院は、二回目の脳梗塞の発作によるもので、入院時は、右片麻痺、言語障害がみられた。
 (ニ) 人院中の同年五月六日実施された数字・絵カードテストでの正答率は六割位であり、その後、日によって好不調の波があったが、同月二〇日には、一から一〇の数字カードを小さい方から並べることはできたものの、物を示してその名を言わせても一致しないことがあった。五月下旬には、アイウエオの発語がどうにかできるようになり、やがて六月に入ると、理解力は大分よくなって、テレビを見るようにもなった。六月下旬には、前より反応がよく、かつ早くなり、七月二日には、検温表を見せたら多くの人の名前の中から自分の名前を指さすことができるようになった。「オハヨウ」は言えるが「アイウエオ」は若干聞き取りにくい状態で、言語障害の方のめざましい回復はなかったが、判断力についてはかなり改善をみるに至って、七月九日退院した
 (三) 太郎は、退院後も、二週間に一回ずつ定期的に外来通院を続けていたが、病状は安定し、右片麻痺や言語障害も少しずつ改善していった。口述能力は不十分であっても、「うん」、「はい」、「いや」などの発語はあり、カルテの一一月二日欄には「反応ヨシ(問いかけによくうなづく)」との記載があり、また、昭和五九年一月二〇日欄には、「ニコニコして機嫌良」と記載されている。太郎の診療を担当していた医師である吉田健は、所見として、当時、太郎は正しい判断力をもっていたとしている。右認定したところからすれは、太郎は、本件遺言当時、財産の全部を妻に相続させることを内容とする遺言をする程度の理解力、判断力は十分有していたものと認めることができる。

東京高等裁判所平成12年3月16日判決 
遺言能力否定 遺言の難易度 公正証書
(判旨抜粋)
 太郎の痴呆状態の程度について検討するに、前記認定のとおりの太郎の高度な知的機能障害の存在及び須貝鑑定(なお、改訂長谷川式簡易知能評価スケールのテスト結果と痴呆の程度の相関についての調査結果、柄沢式「老人知能の臨床的判定基準」(一九八九年)、N式老年者用精神状態尺度(NMスケール・一九八八年)に従っても、いずれも重度痴呆との判定となる。)によれば、痴呆の程度も高度なものというべきである。そして、須貝鑑定によれば、右の症状は急速に現れたものではなく、徐々に進行していったものと認められるので、本件遺言公正証書の作成時期が、右テストが実施される約一か月前であることを併せ考えれば、右作成の時点においては、太郎は高度の痴呆症状にあったものと認めるのが相当である。しかも、《証拠略》によれば、本件遺言公正証書は本文一四頁、物件目録一二頁、図面一枚という大部のものであるうえ、その内容は前述のとおり極めて複雑かつ多岐にわたるものであって、法律実務家が一読しても直ちには理解できないと考えられることに照らせば、当時、高度の痴呆症状にあった太郎において右遺言内容を理解し、判断できる状況になかったことは明らかである。なお、証人河野博の証言は、公証事務に関する一般論を述べるにとどまり、太郎に対し、右の複雑な内容の遺言を逐一口授、説明したか否かについては記憶がないというものであって、右認定を覆すに足りないというべきである。
 以上のとおり、本件遺言公正証書作成時点において、太郎は重度の痴呆症状にあり、本件遺言の内容を理解し、判断することができなかったものであるから、本件遺言は無効というべきである。

京都地裁平成13年10月10日判決 遺言能力肯定 改定長谷川式簡易知能評価スケール

東京地方裁判所平成24年12月27日判決 遺言能力肯定 改定長谷川式簡易知能評価スケール

東京高等裁判所平成26年5月21日判決 遺言能力肯定 改定長谷川式簡易知能評価スケール

東京地方裁判所平成16年7月7日判決 遺言能力否定 改定長谷川式簡易知能評価スケール

東京高等裁判所平成22年7月15日判決

東京地方裁判所令和6年4月22日判決 遺言能力肯定
(判旨抜粋)
1 Aの認知症の内容及び程度について
(1)ア Aは、糖尿病及び高血圧症の持病を有していたところ、満89歳となった後の令和元年5月頃までに、日常生活に影響を及ぼす程度の記憶障害(薬の飲み忘れや貴重品の紛失)を示すようになり、満90歳となった後の令和2年1月頃には、物盗られ妄想を示すに至っている(前記第3・1(1)、(2)、(5))。この間に行われたAの脳画像検査では、粗大な脳梗塞、脳出血や側頭葉内側部の目立った萎縮は見られない一方で、アルツハイマー型認知症特有の血流低下やアミロイドβの蓄積が確認され、MMSEでも、時の見当識や計算能力の障害を示唆する結果が示されていた(前記第3・1(2)、(4))。
 これらの症状の内容及び推移並びに脳画像検査で示された客観的所見は、前記のアルツハイマー型認知症の医学的知見(前記第3・5(1))とよく符合しており、Aの主治医も、以上の各事実を前提として、Aをアルツハイマー型認知症と診断している(前記第3・1(4))。
 以上の事実によれば、Aは、本件遺言の時までに、アルツハイマー型認知症を発症していたと認めるのが相当である。
 イ Y1は、Aの認知症が、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症との複合型であったと主張し、Y1の供述には、Aの主治医がその可能性に言及したと述べる部分もある。しかし、脳血管性認知症は、脳血管障害による脳細胞の死滅を原因とするものであるところ(前記第3・5(2))、Aの脳画像検査で、顕著な脳梗塞、脳出血やその痕跡が確認されたことはなく、本件遺言の前後を通じて、Aに脳梗塞や脳出血をうかがわせる顕著な体調の変化が生じた事実は認められない。また、脳血管性認知症は、脳細胞の死滅を原因とするものであり、その症状は不可逆的に悪化すると考えられるが、Aに対して行われたMMSEは、上記のとおり想定される症状の推移とは異なり、本件遺言の後に行われたものの方が、本件遺言の前に行われたものよりも高得点となっている(前記第3・1(2)、(9))。
 このことに、Aの主治医が作成した診療録において、脳血管性認知症の診断内容を示す記録が見当たらないこと(甲17)も併せ考慮すると、Aが脳血管性認知症を併発していたとは認められず、Aの主治医がその可能性に言及したとするY1の供述の内容も、真実であるとは認められない。
 なお、Y1は、Aの認知症が脳血管性認知症を含むものであったため、Eでの服薬管理及びこれに伴う脳血流状態の改善により、本件遺言の時点におけるAの認知症の症状は相当程度改善されていたと主張するものであるが、上述した脳血管性認知症の原因及び病態にかんがみれば、脳血管性認知症の症状が改善されるという前提自体首肯し難く、その主張は、内容自体からみても採用し難い。もっとも、Y1の上記主張は、Aの健康状態が、本件遺言の前のMMSEの結果(前記第3・1(2))に影響を及ぼしたとする限度で、なお検討の余地がある。この点については、後記(2)で改めて検討する。
(2)ア Aは、本件遺言の時までに、薬の飲み忘れ、貴重品の紛失及び物盗られ妄想の各症状を示していたところ、これらの症状は、前述したアルツハイマー型認知症の症状と認めるのが相当である。また、AのMMSEでは、時の見当識、近時記憶(遅延再生)及び計算能力の各障害を示唆する結果が一貫して示されていたところ(前記第3・1(2)、(9))、これらの障害も、前記のアルツハイマー型認知症の症状として、本件遺言の前から存したと認めるのが相当である。
イ 他方で、令和元年5月に行われたAのMMSEでは、場所の見当識、指示動作、自発書字及び図形模写の各検査項目で誤答又は不適切な回答がみられたものの(前記第3・1(2))、これらは、前記のアルツハイマー型認知症の症状と認めるには足りない。すなわち、アルツハイマー型認知症の症状は、その病因、病態(前記第3・5(1))からみて不可逆的に進行すると考えられるところ、本件遺言の後の令和3年1月に行われたMMSEでは、これらの検査項目で適切な回答がされているため(前記第3・1(9))、上記の誤答又は不適切な回答をアルツハイマー型認知症によるものと説明することは困難である。また、令和元年5月当時、Aは、持病の治療薬の服用を忘れることがしばしばあり、血圧が高い状態にあったこと(前記第3・1(2))、同年7月以降は、服薬が適切に管理され、Aの血圧がおおむね正常又はこれに近い状態で推移していたとみられること(前記第3・1(4))を考慮すると、上記の誤答又は不適切な回答は、検査当時のAの健康状態に起因するものと推測することが可能である。以上により、上記の誤答又は不適切な回答は、前記(1)のとおり認めるアルツハイマー型認知症に起因するものとは認められない。
 よって、本件遺言の当時において、上記の誤答又は不適切な回答の原因となる認知症の症状が発症していたとは認められない。
ウ Aの生活状況をみると、Aは、Eに入所した令和2年3月以降において、物盗られ妄想を示すことはあったものの(前記第3・3(4))、施設の利用や他の入所者との共同生活の支障となるような言動を示すことはなく、平穏に生活していたことがうかがわれる。また、Aは、本件遺言の直前において、Y2を一時的に認識できないことがあったが(前記第3・3(1))、その場でY2を認識し(前同)、それ以外の機会でも、原告との電話で、通話当時の状況に即した会話をしていたことが認められる(前記第3・3(4))。
 なお、Aは、令和3年3月の原告との電話で、Y2の顔も誰の顔も分からない、頭がパーだ、お金の管理は誰にも任せていない、Y1は知らないなどと述べたことが認められるが(前記第3・1(11))、その当時のAは、進行膵癌と診断されてから約2か月が経過し、放射線照射を受け終える一方、抗がん剤投与等の更なる積極的治療を受けていなかったのであるから(前記第3・1(9)、(10))、その当時のAの健康状態が本件遺言の当時と同様であったとは考え難く、上記の電話におけるAの発言の内容や、その前提となったAの精神状態を、本件遺言の当時のAの精神状態の検討において顧慮するのは相当でない。もっとも、Aの上記発言の内容によっても、Aは、人物の見当識や病識の自覚を欠いていなかったことがうかがわれる。   
エ 以上述べたところによると、Aは、本件遺言の当時、前記(1)のとおり認めるアルツハイマー型認知症により、時の見当識、近時記憶及び計算能力に障害を有する状態であったものの、それ以外の認知機能に、顕著な障害を有する状態にはなかったと認めるのが相当である。
オ 原告は、Aの認知症は少なくとも中等度であったと主張し、Y1は、Aの認知症が軽度であったと主張する。しかし、遺言能力は、遺言者の遺言当時における精神状態のみならず、遺言の合理性や複雑さ等をも考慮し、その合理的関連性の見地から判断するのが相当であり、認知症の程度に関する医学的判断は、その検討において軽視はできないものの、判断の必須の前提となるものではない。よって、本件遺言に係るAの遺言能力の判断においても、Aの認知症の程度が医学的にどう評価されるかは、判断の限りでなく、Aの主治医がAの認知症を「中等度」と認識し、重要な判断に補助が必要と認識したこと(前記第3・1(6)、(9))の当否も、判断の対象とするものではなく、その内容を、そのままAの遺言能力の判断において援用するものでもない。ただし、Aの主治医が、Aの認知症を軽度と述べていたとするY1の供述は、Aの主治医の上記判断の当否を別としても、Aの主治医が診療録等(甲18)で示していた認識と明らかに異なっており、真実に合致するとは認められない。

 2 本件遺言の経緯及び動機について

  (1)ア 本件遺言の内容は、大要、本件各土地の半分をY1に、残りの半分をY2に取得させ(1条、2条)、特定の口座預金等を原告に取得させるとともに(3条)、その余の一切の財産を、Y3及びY4に半分ずつ取得させる(4条)というものである(前記第2・1(3))。その内容は、平成26年遺言と比較すると、本件各土地及び別紙流動資産目録記載の財産以外の財産(以下、この財産を「残余財産」という。)をY3及びY4に取得させる点で、Y3及びY4に有利であり、Y1、原告及びY2が残余財産を取得しないこととなる点で、これらの者に不利な結果となるものである。

   イ この点、Aとその親族との関係をみると、平成26年遺言から本件遺言にかけて、AとY1、原告及びY2との関係がことさらに変化したことはうかがわれず、Aは、本件遺言においても、平成26年の遺言におけるのと同様に、Y1、原告及びY2を平等に扱う意向であったと認めるのが相当である(これと異なるY1の主張等が採用できないことは、後記(2)で述べる。)。本件遺言に即してAの相続財産(前記第3・6)を分配すると、平成26年遺言に従った場合と比較して、原告の取得する財産の価額がY1及びY2の取得する財産の価額よりも著しく少なくなり、Aの上記意向に沿わない結果となるが、Aが、残余財産の処分について、原告をY1及びY2よりも不利に扱った事実はなく、原告に取得させる財産についても、別紙流動資産目録記載の財産が著しく減少し、あるいは、その額がY1及びY2の取得する財産の価額と比較して著しく少ないことを認識、認容して本件遺言をしたことはうかがわれない。上記配分の結果は、Aが本件遺言の当時に想定していた本件各土地及び別紙流動資産目録記載の財産の価額と、相続開始時におけるこれらの財産の価額に相違があったことによるものと解することが可能であり、Aの上記意向と本件遺言の内容との間に、およそ合理性を認め難いような乖離や不整合があったとまでは認め難い。

   ウ 他方で、Aは、平成26年遺言において、残余財産をY3及びY4に取得させることとしているが、Y3及びY4の満年齢は、平成26年遺言の当時で25歳と23歳であったのに対し(前記第1・1(1)、第3・2(1)参照)、本件遺言の当時で31歳と29歳になっていたこと、Y3とY4は、Aと死亡時まで交流を保っており(前記第3・4(4))、Aも、いわゆる長男筋としてY3に目をかけていたことがうかがわれること(前同)を考慮すると、Aが、Y3及びY4に対し、A家の跡取りとなることを期待し、実子であるY1、原告及びY2に取得させるもの以外の財産を取得させる意向を有したとしても、不自然、不合理とまではいい難い。原告のみならず、Y1及びY2も残余財産を取得しない結果となることからすれば、原告がAの実子であり、Y3及びY4がAの実子でないことは、上記判断を左右するものではない。

   エ なお、本件遺言にある「Y1、X1及びY2への配分は、各人へ過去に与えてきたものすべてを考慮して決めました」との付言は、上述したところ及び前記第3・4(1)、(3)の認定事実によれば、Y1、原告及びY2に十分な財産を与えてきたとの認識を示すものと解することが可能であり、前記イ、ウの判断と矛盾、抵触するとはいえない。

   オ 以上を考慮すると、Aが、本件遺言のとおりにその財産を処分する動機を欠いていたとまではいえない。

  (2)ア ところで、Y1は、Aが、本件各土地の共有関係の整理等に原告が協力しなかったため憤慨し、本件遺言で原告を不利に扱う意思を有していたこと、原告がその生い立ちやAの親族の遺産相続で優遇されてきたため、その遺産の配分について、原告をY1に劣後させる意思を有していたことを主張するが、いずれも採用できない。すなわち、Aは、本件各土地の共有関係の整理等における原告の態度に憤慨したというが、原告が、本件遺言の時までに、上記共有関係の整理等の手続を意図的に遅らせたという事実は認められず(前記第3・2(1)ないし(6))、Aがそのような認識を有していたとしても、原告にその認識を伝え、協力を求めることを躊躇する理由があったとは認められない(前記第3・2(3)における平成30年4月15日の発言参照)。Y1は、Aから口止めされたと主張し、同主張に沿う供述をするが、その内容は、Aの従前の態度(前同)からみて不自然であるばかりか、Y1自身が、Aの存命中に、Aが憤慨した旨原告に伝えていることとも整合せず(前記第3・2(7)。ただし、Aが現に憤慨していたとの事実を前提とするものではない。)、真実であるとは認められない。また、原告及びY1の生い立ちや過去の相続における処遇の内容も、平成26年遺言で一切顧慮されていないことからみれば、Aの遺言の内容を左右する事情であるとはいえず、その内容を仔細に認定するには及ばない。

     以上のとおりであり、Aが、本件遺言に関し、Y1の主張するような動機を有していたとは認められない。

   イ もっとも、前記アで述べたところにかかわらず、Aの動機を他の事実により認めることができることは、前記(1)で述べたとおりである。本件遺言にある「Y1、X1及びY2への配分は、各人へ過去に与えてきたものすべてを考慮して決めました」との付言は、前記(1)エのように解することが可能であり、そうでなければ、Y1の認識を反映したことが疑われるが、いずれにせよ、上述したところにより、前記(1)の認定を左右するものとはいえない。

 3 本件遺言に係る遺言能力について

  (1)前記1で述べたとおり、Aは、本件遺言の時点でアルツハイマー型認知症を発症していたと認められるが、これに伴う認知機能の障害は限定的であり、その症状が、自己の財産の処分の意味、内容や結果を理解できない程度にまで進行していたとは認め難い。また、前記2で述べたとおり、Aには、その相続でY1、原告及びY2を平等に扱いつつ、Y3とY4にも、A家の跡取りとしてその財産の一部を相続させる意思があったと認められ、本件遺言の内容自体は、この意思に沿うものであったといえる。本件遺言の結果、原告とY1及びY2が取得する財産の価額に著しい差異が生ずることとなったが、その結果は、Aがその財産の価額の程度や多寡を認識できないことに起因したとは認められない(前記2(1)イ参照)。

  (2)以上述べたところに加え、本件遺言の内容が、特定の不動産をY1とY2に等しく分配し、原告に特定の金融資産を取得させ、Y3及びY4にその余の財産を等しく取得させるという比較的単純な内容であることも考慮すると、Aは、本件遺言による財産の処分の内容及びその結果を理解し、本件遺言をしたと認めるのが相当である。本件遺言の当時、Aの計算能力に障害が生じていたこと、Aの主治医が、Aの認知症を「中等度」と認識し、重要な判断に補助が必要との認識を示したことは、上記判断を左右しない。また、Y1は、Aの主治医に対し、遺言能力を認める内容の診断書の作成を働きかけていたうえ(前記第3・1(6))、本件訴訟においても、Aの精神状態や遺言の動機について、真実と異なる主張や供述を重ねていることから、Y1自身、Aの遺言能力を疑問視していたのではないかと疑わざるを得ないが、本件に関する事実及びこれに基づく判断は上述したとおりであり、Y1の上記態度によって、上記判断が覆されるものではない。

  (3)以上により、Aは、本件遺言の当時、遺言能力を有していたと認められる。

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