A 異議を留めたうえで一旦配転命令に従って勤務しつつ、配転命令の効力を争い労働審判や訴訟を行うことが考えられます。一旦でも従うことができない場合には、配転命令違反による解雇についても併せて争っていくこととなります。
就業規則等に配転命令権の定めがある場合であっても、個別の従業員との間で職種等について限定する合意がある場合には、原則として、従業員の同意がない限り、合意の範囲を超える配点を命じることはできません(労働契約法第7条ただし書き、第8条)。限定合意の有無が争いになりやすいと思われます。
もっとも、限定合意があったとしても、部署の廃止等やむを得ない事情がある場合にこれを認めた裁判例もあります(東京地方裁判所平成19年3月26日判決:東京海上日動火災保険(契約社員)事件)。
仮に限定合意がなかったとしても、濫用的な配転命令は許されず、裁判所は、主に、業務上の必要性、合理性、不当な動機の有無、従業員の不利益、手続きの適正等を総合考慮して判断しています。
違法な配転命令に対しては、配転命令の無効及び損害賠償請求を求めて労働審判や訴訟を行うことが考えられます。
もし配転命令が有効となった場合には、配転命令に従わなかったことを理由に解雇がなされる可能性がありますので、違法な配転命令と思われる場合でも(事案によりますが)異議を留めたうえで一旦配転命令に従って勤務しつつ、配転命令の効力を争い労働審判や訴訟を行うことが考えられます。一旦でも従うことができない場合には、配転命令違反による解雇についても併せて争っていくこととなります。

